情報セキュリティを語る上で避けては通れないトピック、「ソーシャルエンジニアリング」。技術的なセキュリティ対策も重要ですが、人間をターゲットにした攻撃が無情にも企業の弱点となっています。今回は、ソーシャルエンジニアリング攻撃を理解し、防御する方法に焦点を当てます。
ソーシャルエンジニアリングとは
ソーシャルエンジニアリングは、技術的な手法ではなく、人間の心理を利用して情報を盗む攻撃手法です。騙されることによる情報漏洩が非常に多く見られるこの手法は、一般会社員もしっかりと理解し防御していく必要があります。
よくあるソーシャルエンジニアリングの手法
- フィッシング
- プリテキスト
- ベイト
- なりすまし
- クィッドプロコ
これらの手法には、共通して相手を信用させるエレメントが含まれています。
従業員の教育と訓練
従業員ひとりひとりが、ソーシャルエンジニアリングの手法を理解し、正しい対応を身につけることが防御の鍵となります。リアルなシミュレーションを用いたトレーニングが有効です。
インシデント対応プランの整備
もしもの時のために、情報漏洩が発生した場合のインシデント対応プランを整備し、スムーズに対応できる体制を構築しましょう。
信頼と検証の文化を形成
“信じる前に確認する”文化を組織内に育てることで、未然に多くのソーシャルエンジニアリング攻撃を防ぐことができます。
さいごに
ソーシャルエンジニアリングは人間の弱さを突く巧妙な攻撃です。従業員教育や組織文化の形成によって、これらの攻撃から企業を守る層を築くことが重要です。次回は「内部脅威とその対策」に焦点を当て、さらなるセキュリティ強化の視点を深掘りします。連載を続けていく中で、一緒に情報セキュリティの知識を深めていきましょう。